千曲の家
西側前面道路からの全景.むくりの付いた片流れ屋根が特徴の外観.建物右側が親世帯のアプローチ、左側が子世帯のアプローチになっている
農村集落に建てた二世帯同居の住宅。
・敷地内の既存住宅を残し、はなれ(兼物置)として使う。
・家族用4台プラス来客用2台以上の駐車スペースの確保。
・別々の玄関や水回りを持つ独立型の二世帯住宅とする。
・出来るだけ建設費を抑えること。
以上の与条件に加え、いろいろな要望を満たすには、効率的なレイアウト、プランニングが設計上のひとつの課題となりました。もうひとつの課題としては、独立型の二世帯住宅への取り組みです。二世帯それぞれの生活スタイル大切にしながら、「ひとつの家、ひとつの家族」であることを感じたり楽しめたりする住まいを考えてみました。
玄関.親世帯側から子世帯側を見る.通り土間で南北に通り抜けが出来る.通り抜けた向こうは既存建物(はなれ)につながる
和室.杉縁甲板張りの天井は、玄関とつなげて広がり感を持たせた
親世帯の広間の見返し.右手のパネルヒーターの奥にキッチン.梁を表した折り上げ天井には間接照明.床はヒノキの無垢フローリング
2階が子世帯のフロア.玄関からの階段の途中には踊り場と本棚、ちょっと腰かけて本を読めるスペースがある
2階の子世帯の広間.東側は広めのバルコニーと大きめの窓.東の眺望が開けた敷地の特徴を活かしたプランになっている.窓辺には収納カウンターを造り付けた
広間の見返し.奥がリビングのスペース、左手がキッチンカウンター.片流れ屋根の高さを活かして吹抜けとした.天井は曲面に仕上げている
子供室をロフトから見下ろす
子供室から上がると、寝る場所に使える広めのロフト.弧を描く屋根の形を表した曲面の天井は「ひとつの家」であることを暗に示したいと考えたから.屋根のむくりにはロフトの昇り口の天井高を確保する機能的な理由もある
子世帯のアプローチの夕景
設計時の内観スケッチ.子世帯の2階広間